空室率とは何か
空室率とは、物件全体のうち入居者がいない部屋の割合のことです。 たとえば10室のアパートで1室が空室なら、空室率は10%です。
利回りの計算では「満室想定」が使われることが多いですが、 実際には空室期間が発生します。 空室率を適切に見込まないと、収益予測が楽観的になりすぎる危険があります。
空室率が利回りに与える影響(例:表面利回り6%の場合)
| 空室率 | 実効収入 | 実質利回りへの影響 |
|---|---|---|
| 0%(満室) | 100% | 最大収入 |
| 5% | 95% | 約0.3%低下 |
| 10% | 90% | 約0.6%低下 |
| 20% | 80% | 約1.2%低下 |
※ 費用を一定とした場合の概算。実際は管理費等も変動します。
エリア別の空室率目安
空室率はエリアや物件種別によって大きく異なります。以下は参考値です。 実際の物件では個別の立地・築年数・設備状況によって変わります。
| エリア・条件 | 想定空室率(目安) | 備考 |
|---|---|---|
| 東京23区・駅近物件 | 3〜5% | 需要が安定している |
| 東京23区・一般立地 | 5〜8% | 築年数や管理状態による |
| 大阪・名古屋中心部 | 5〜10% | エリアにより差が大きい |
| 地方政令市 | 8〜15% | 人口動向の確認が必要 |
| 地方・郊外 | 15〜30%以上 | 過疎化リスクに注意 |
| 築20年以上の物件 | +5〜10%加算目安 | 設備・外観の陳腐化 |
※ 上記はあくまで参考値です。実際の数値は市況・物件状態により大きく変わります。
シミュレーション時の空室率の設定方法
投資シミュレーションでは、楽観・標準・悲観の3シナリオで試算することをお勧めします。
楽観シナリオ
3〜5%
好立地・築浅で需要が高い場合の最小値。これだけで判断しない。
標準シナリオ(推奨)
8〜10%
一般的な賃貸物件での現実的な想定値。投資判断の基準にする。
悲観シナリオ
15〜20%
景気悪化・競合増加・老朽化が重なった場合の下限チェック用。
空室率と家賃下落の組み合わせが利回り・CFにどう影響するか、2軸のマトリクスで確認できます。
→ 家賃下落・空室率影響シミュレーターで試算する空室リスクを下げるための視点
- 立地の確認:最寄り駅からの徒歩分数・生活利便性・人口動向を調べる
- 競合物件の状況:周辺の類似物件の空室状況・家賃水準を確認する
- 設備・管理状態:オートロック・宅配ボックスなど入居者ニーズに合った設備があるか
- 管理会社の選定:入居者募集力が高い管理会社を選ぶことで空室期間を短縮できる
※ 本記事の数値はあくまで参考値です。投資判断はご自身の責任において行ってください。